2025.01.31 TDK、4~12月連結は営業益過去最高 ICT/HDD市場で販売増

 TDKの2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は、ICT市場やHDD市場での販売増などにより増収かつ大幅増益となり、営業利益は同期間で過去最高を更新した。通期売上予想の上方修正も発表した。

 「産業機器や自動車市場向けの販売が減少したが、ICT市場向けの小型二次電池、HDD部品、センサーや、HDD市場向けのヘッド、サスペンションの販売が大幅に増加した」(同社)。

 セグメント別業績は、受動部品は産業機器市場向けの販売減少や自動車市場向けの販売鈍化で減収減益。センサ応用製品はICT市場向け販売は増加したが、産業機器市場向けの販売減少や自動車市場向けの販売鈍化により、増収減益となった。

 磁気応用製品はHDD市場の回復により、売上高が前年同期比25%増と大幅に増加し、営業損益も黒字転換した。「ニアラインHDDヘッドの販売数量は約2倍に増加した」(同社)。エナジー応用製品は微増収ながら大幅な増益となった。ICT市場向け小型二次電池の販売増が収益拡大をけん引した。

 為替変動が4~12月期業績に与えたプラス影響は、売上高が約856億円、営業利益が約168億円。

 同社は通期連結業績の売り上げ予想を増額修正した。一方、足元の需要動向などを踏まえ、通期の設備投資予想を従来予想から100億円減額した。