2025.02.04 エヌビディア、マクニカと「人型AI」推進 コンソーシアム共同設立

最新の動向を語るサイモン・ユェン氏

落合陽一氏のデジタルヒューマン落合陽一氏のデジタルヒューマン

 人間と同等の声、動き、思考を持ったAI(人工知能)――。米エヌビディアの日本法人はマクニカと、生成AIによってデジタル上に人の分身を作る「デジタルヒューマン」を推し進めるコンソーシアムを立ち上げた。4日には招待制イベント「デジタルヒューマンデイ」を開催。エヌビディア米国本社の担当者による講演などがあった。今後のユースケース開拓に向け関係者とのつながりを強化する狙いだ。

 デジタルヒューマンは生成AIを活用してデジタル上の人型エージェントとコミュニケーションを取る技術。生成AIの進歩に伴いエヌビディアが推進する。同社の中根正雄氏は「このコンソーシアムをデジタルヒューマンに関する情報共有の場としたい」と語る。

 イベントではエヌビディアでデジタルヒューマンを担当するサイモン・ユェン氏が登壇。キーボードや携帯端末、LLM(大規模言語モデル)に続くインターフェースとしてデジタルヒューマンを位置づけ、最新の技術動向を語った。

 大阪・関西万博でマクニカが参画する展示にデジタルヒューマンを活用することが、今回コンソーシアムを立ち上げた背景にある。落合陽一氏がテーマ事業プロデューサーを務めるシグネチャーパビリオン「null2(ヌルヌル)」だ。デジタルヒューマン型ID基盤「ミラード・ボディ」を目玉とし、来場者は3Dスキャンにより自分のミラード・ボディを作成できる。マクニカDXコンサルティング統括部の宮城教和統括部長は「万博はデジタルヒューマンを広める良い機会だ」と話した。