2025.03.24 創業150周年で京友禅 島津が医療・分析機器の特別モデル
京友禅のクッションカバーを使った「ブレストーム」
島津製作所は、創業150周年記念事業の一環として、医療機器と分析機器に京都の伝統工芸技術を融合したコンセプトモデル4機種を発表した。大阪・関西万博の関西パビリオン京都ゾーンをはじめ、社内イベントや海外展示会などで披露する予定だ。
コンセプトモデルでは、京友禅や西陣織など京都の伝統工芸技術を、同社のフラッグシップ製品に取り入れた。医療機器では、京友禅のクッションカバーを用いた頭部・乳房専用陽電子放出断層撮影装置「BresTome(ブレストーム)」と、京友禅を側面やケーブルカバーに使用した回診用X線撮影装置「MX8」を展開。
分析機器では、京漆や京友禅の黒染めで日本古来の深みある黒を表現した液体クロマトグラフ「Nexera(ネクセラ)シリーズ」と、金継ぎの“お直し文化”で素材のサステナビリティ―を訴求したガスクロマトグラフ「Brevis(ブレビス)GC-2050」を披露。ブレビスは、AI(人工知能)の画像生成による独自の文様が施され、5種類のカラーバリエーションがある。
同社は、京都の伝統工芸技術を機器に採用することで、京都発150年の歴史の積み重ねをはじめ、地場産業やサステナブル素材による低炭素社会への貢献を社内外に訴えていく。
コンセプトモデルは当面外販の予定はなく、京都市中京区の本社1階ロビーで年内展示されている。