2025.04.30 村田製作所、3月期連結は増収・営業益30%増
村田製作所の2025年3月期連結決算は、スマートフォン向けで表面波フィルターなどが減少したが、樹脂多層基板やインダクターが増収、コンピューターやモビリティー向けでコンデンサーが増加、全体としては前期比6%の増収。営業利益は操業度の回復、コストダウンが奏功して同30%の大幅増益。
コンポーネント部門は主力のMLCCがコンピューター向けなどで好調、インダクター、EMI除去フィルターも増収に寄与、同部門全体で2桁増収。
デバイス・モジュール部門は高周波・通信におけるスマホ向け表面波フィルターが減少もパソコン向け高周波モジュールは増加した。エナジー・パワーは減収、機能デバイスは堅調。部門全体では微増となった。
中島規巨社長はオンライン会見で、相互関税について「影響はまだ。供給網含め注視していく」と述べた。
同社は2012年に北欧のVTIテクノロジーズを買収、自動車向けの3D MEMS慣性力センサー事業強化に動いたが、今回減損損失を計上。中島社長は「自動運転の普及速度が想定より緩やかな結果」と説明した。