2025.05.01 JVCケンウッド、3月期連結は最終益など最高
JVCケンウッドの2025年3月期連結決算は、自動車向け、無線システム関連、エンターテインメント関連など3事業領域全てで売り上げが増え、全体で前期比3.0%増収となった。本業のもうけを示す事業利益も同28.4%増と大幅に増えるとともに、最終利益までの各利益も大幅増となり過去最高益を更新した。
事業別では、自動車向けが海外OEM(相手先ブランドによる生産)や国内が堅調に推移したほか、無線システムは引き続き北米での業務用無線が伸びた。無線関連の事業領域は第4四半期では過去最高益だった。エンタメ領域は業務用カメラの構造改革費用を計上したが、プロジェクターなどが好調で増収増益となった。
今期連結業績は減収減益を見込む。米関税措置への対応を盛り込み、売上高で130億円減、事業利益で50億円減となる見通し。自動車向けやエンタメ関連は製品への価格転嫁と中国産品の販売抑制などで対応するが収益ともにマイナスとなる見込み。無線システムは価格転嫁により吸収していく。
会見した宮本昌俊代表取締役専務執行役員最高財務責任者(CFO)は「中長期的には地域戦略や商品ラインアップなどの見直し、生産地移管をする計画で、今下期からはディスプレーオーディオなどの生産地を移管する」と述べた。