2025.05.09 パナソニックHD、3月期連結はくらし事業など堅調
パナソニックホールディングスの2025年3月期連結決算は、非連結対象となったオートモーティブを除くベースで増収増益となった。売上高、利益とも2月4日時点の通期見通し公表値を上回った。
売上高では、オートモーティブおよび為替影響を除いても1820億円増(前期比102%)となり、くらし事業、コネクト、インダストリーの各セグメントの増販により増収を実現した。
くらし事業では、電材事業やエアコンが好調だったほか、中国家電と欧州ヒートポンプ給湯・暖房(A2W)も下期には改善。
またコネクトでは、プロセスオートメーション、現場ソリューション、アビオニクス、ブルーヨンダー、モバイルソリューションの増販で増収となった。
インダストリーは、生成AI(人工知能)サーバーなどの情報通信関連製品(コンデンサー・多層基板材料など)が伸長。エナジーでは生成AI市場の成長を背景に、データセンター向け蓄電システムの大幅伸長で、国内の需要減などが影響した車載電池の減収をカバーし増収。
調整後営業利益、営業利益はオートモーティブと車載電池を除く、全てのセグメントでの増販や合理化に伴い2桁増益だった。
今期連結業績は、米国関税影響を現段階では織り込まず、売上高、調整後営業利益は増収増益の見通し(オートモーティブ、為替影響除く)。
楠見雄規グループCEOは「25年度は構造改革に集中する年」とし、経営改革を加速しながら、収益体質の強化に取り組む。