2025.05.14 日系電子部品メーカー、ASEAN向け出荷で好調続く
11カ月連続で前年同月比プラス
日系電子部品メーカー各社のASEAN向け出荷が好調な推移が続いている。電子情報技術産業協会(JEITA)の電子部品グローバル出荷統計では、直近の2月のASEAN地域を含む「アジア・その他」が前年同月比19.8%増の788億円となり、11カ月連続で前年同月比プラスだった。2024年4月~25年2月でも、地域別で最も高い成長率を示している。
日系電子部品メーカー各社はチャイナリスクを踏まえて10年代以降、グローバルサプライチェーンの最適化に向け、ASEAN生産体制の強化に取り組んできた。特に、米第1次トランプ政権下で18年から米中貿易摩擦が激化すると、グローバル生産供給拠点を中国から他のエリアにシフトする動きが強まり、日系部品各社のASEAN生産シフトが一層加速した。
その結果、日系部品各社の中国工場は、中国国内市場向け製造拠点としての位置付けが強まり、グローバル事業展開におけるASEAN地区製造拠点の重要度が確実に高まっている。
JEITAの電子部品グローバル出荷統計のアジア・その他の出荷額は、23年度は民生・産機関連需要の停滞により前年度比13%減の8784億円と減少したが、... (つづく)