2025.10.28 ロボット受注、自動化需要で堅調維持 7~9月期は25.9%増
日本ロボット工業会は、「マニピュレータ、ロボットの受注・生産・出荷実績統計」(同会会員ベース)の2025年7~9月期の数値を発表した。それによると、受注額が前年同期比25.9%増の2219億円で、5四半期連続の増加。生産額も4四半期連続と堅調で、同20.7%増の2073億円となった。
受注状況は、引き続き電子部品実装機が強い伸びを示した。マニピュレーティングロボットは垂直多関節ロボットが順調で、受注台数、受注額ともに、5四半期連続の増加となった。
出荷実績をみると、国内向けの勢いがなく、主要業種と主要用途で減少。輸出は電子部品実装用が旺盛な需要を背景に、中国やベトナムを中心にアジア地域で大きく増えた。
同地域向けでは、半導体用も好調さを継続した一方、溶接用は急激な減速となった。北米向けは、マテリアルハンドリング用を中心に力強い回復が継続。欧州向けは国や用途で強弱があるものの、トータルで9四半期ぶりの増加となった。
世界的に拡大する自動化需要を追い風に、今後のロボット市場の回復継続と成長が期待されている。一方、地政学的リスクや関税政策などを背景に需要環境は依然として不安定のままで、先行きの不透明感は当面続くとみている。
また台数は、受注が同20%増の4万9213台、生産が同14.8%増の4万7525台。総出荷台数は同10.5%増の4万7842台で、総出荷額も同19.8%増の2168億円と伸びた。





