さくらインターネットと千葉工業大学、人工衛星データのプラットフォームを提供するTellusは18日、宇宙とセキュリティーを中心とした教育・研究活動の推進に向けて包括連携協定を締結したと発表した。三者の連携により、次世代人材育成と新たなイノベーション創出を加速する枠組みの確立を目指す。

　協定は宇宙やサイバーセキュリティーといった先端分野での教育活動を強化するとともに、学術的知見や技術資源を相互に活用した研究を推進するのが狙い。協定に基づく成果を共同で発表し、広報活動を展開するなど連携事項を包括的に定めている。

　さくらインターネットは、国内データセンターを基盤としたクラウドサービス事業を展開。提供するクラウド基盤は、教育・研究活動を支えるインフラとして活用される見込み。今回の協定では、自社が有するデジタル基盤を連携の中心的資源として提供する。

　千葉工大は、小型衛星開発や宇宙・セキュリティー領域の教育に注力しており、宇宙・半導体工学科の新設など次世代産業人材育成の教育体制を強化している。今回の協定締結を受け、先端領域での教育・研究ネットワークを拡大し、学生の技術・知識向上を図ることにしている。

　Tellusは衛星データプラットフォームの開発・運用を手がけており、衛星データの提供とホスティングを担う。産学連携の一翼として、Tellusが有するデータ活用環境は研究活動の高度化に寄与すると期待されている。