2026.03.20 日立グループや岩谷産業など、治療用細胞の製造自動化へ共同開発 産学連携で推進

治療用細胞の製造自動化に向けた共同開発の体制(イメージ図)

 日立グローバルライフソリューションズ(日立GLS)、日立製作所、日立ハイテク、岩谷産業、日本精工(NSK)の5社は、造血細胞移植後のウイルス感染症の治療手段として東京科学大学が研究を進めている療法について、治療用細胞の製造自動化に向けた共同開発を3月に開始する。

 東京科学大と各社が、それぞれの専門的な知見や技術を持ち寄り、製造プロセスの標準化や自動化による品質の安定化と、大量製造の両立を目指す。

 具体的には、東京科学大が、治療用細胞の製造自動化に向けた技術開発をリードし、臨床現場の知見を基礎研究に反映して治療用細胞の質を高める研究手法を用いて、開発全体の統括役を務める。

 日立グループは、日立GLSが温度、湿度、室圧、清浄度といった空気環境を精密に制御する空調エンジニアリング技術を生かして展開する細胞培養加工施設向けソリューションの提供に加え、製造工程で使用する設備や機器の稼働データを収集・活用するデジタライズアセット化を推進。日立は、細胞培養の最適化のためのシミュレーション技術の開発を、日立ハイテクが細胞培養工程の自動化に関する開発をそれぞれ手がける。

 岩谷産業は、完成した治療用細胞の凍結保存に関する手順の開発を行う。日本精工は、回転技術を基盤とした精密制御技術を生かし、細胞洗浄・精製工程を自動化する機器に関する開発を担当する。

 東京科学大と各社のバイオ医薬の知見を集結するとともに、日立グループが製造工程のデジタライズアセット化を通じて収集するデータを活用し、品質の安定化と大量製造を両立する治療用細胞の製造自動化の実現を目指す。

 また、今回参画する日立グループの3会社・部門が所属する日立のコネクティブインダストリーズセクターでは、プロダクトの豊富なデジタライズアセットのデータにドメインナレッジと先進AI(人工知能)を組み合わせた産業分野向け次世代ソリューション群「HMAX Industry」のラインアップとして、バイオ医薬向けに新たなソリューションの開発を推進する。