2026.03.23 【業務用無線特集】JVCケンウッド 無線中継システムにローミング機能追加

「TCB-D239CR」㊧と携帯型無線機「TCP-D261BTE」㊨

 JVCケンウッドは、簡易無線中継システムNEXEDGE CRシリーズの「TCB-D239CR」をバージョンアップする。

 従来のシステムでは、中継器同士をインターネット回線で接続し、遠隔地の拠点間でも通信を可能にする構成を採用している。中継器1台ではカバーできないエリアでも中継器を複数台接続することにより、広範囲での通信を可能にし、東京と大阪など離れた地域でも運用できる。さらに、今回のバージョンアップによりサイト間での通信運用を容易にする「サイトローミング」機能を追加した。端末が移動する際に電波状況に応じて最適なサイトへ自動的に接続する仕組みで、広域施設などでの運用性向上を狙う。

 従来は、複数の基地局(サイト)間を移動する場合、利用者が手動でチャンネルを切り替える必要があった。今回の機能追加により、端末は電波の強いサイトを自動的に選択して通信する。スマートフォンが基地局を自動で切り替える仕組みに近く、利用者がエリアを意識せずに通信できるため、操作の手間や心理的負担の軽減につながる。エリア境界で通信が不安定になる懸念も低減され、サイトがかぶる場合の運用でも提案しやすくなる。

 利用シーンとしては、地下や多層階を含む大規模ビルや、広大な敷地を持つ工場・倉庫などでの通信確保が想定される。自治体の地域連携への活用が見込まれるほか、スタジアムなどの大規模施設での導入事例もある。

 中継器を複数台接続して使用する場合には、新たな無線免許の取得が必要になる場合がある。

 同社は5月開催予定の「自治体・公共WEEK2026(地域防災EXPO)」で、同簡易無線中継システムなどを展示する予定。携帯型無線機「TCP-D261BTE」が新バージョンに対応するが、今後対応機種の拡大も順次進め、幅広い用途での導入拡大を図る考えだ。