2026.03.23 高齢者機能訓練を支援 シャープが介護向けAIトレーナー開発 早期実用化へ
機能訓練の実施イメージ
シャープは、介護施設における高齢者の機能訓練業務を支援する「介護向けAIトレーナー」を開発した。AI(人工知能)とテレビの大画面を活用し、介護施設での機能訓練に関わる一連の業務をサポートする。実証を重ね、早期の実用化を目指していく。
介護現場では、人手不足が続く中で機能訓練の効率化と質の両立が課題となっている。こうした状況を受け、厚生労働省と経済産業省は「ロボット事業の介護利用における重点分野」に、2025年4月より「機能訓練支援」を追加。 利用者の自立した生活の支援や身体機能の維持・向上を目的に、日々機能訓練が実施されるようになった。
一方で、利用者一人一人に合わせた訓練を行うには、個々の状況の確認から計画策定、訓練の実施、記録、書類作成まで、多岐にわたる業務が発生し、スタッフの大きな負担となる。
介護向けAIトレーナーは、こうした介護現場の課題に着目し、機能訓練の質の維持・向上と業務効率化を両立するソリューションとして開発した。
同社では、23年にAIが姿勢・動作を分析し運動や健康アドバイスを行う「AIヘルスケアトレーナー」を開発。この技術は、介護・医療分野におけるテクノロジー導入を目的に神奈川県が実施する25年度「ロボット開発支援事業」に採択された。
25年夏には、AIヘルスケアトレーナーの介護領域での応用について検討をはじめ、開発に至った。
26年2月には、有料老人ホーム「プライムガーデン海老名」(神奈川県海老名市)で同ソリューションを用いた機能訓練の実証を実施。
介護現場での有用性を確認するとともに、スタッフから使い勝手などに関するフィードバックを得た。今後も施設の協力を得ながら実証を重ね、早期の実用化を目指していく。
同ソリューションは、テレビに専用アプリを設定し、ウェブカメラを接続して使用する。
テレビに表示されるAIキャラクターの質問に答え、ガイダンスに従って起立や歩行などの動作を行うと、AIが回答内容や身体の動き、姿勢などを分析し、アセスメントを行う。
この結果をもとに、機能訓練の内容や頻度、時間などを含む計画も自動で作成する。
スタッフはパソコンやタブレットから個々の利用者の計画を確認し、その計画に基づいて訓練を実施。
利用者は、AIキャラクターのかけ声や動きに合わせ、理学療法士が監修した運動や身体を動かすゲームに取り組む。
テレビの大画面でしっかり動きを確認しながら、楽しく訓練を継続できるのが特長だ。訓練の記録や評価、進捗に合わせた計画の見直しなども自動で行う。










