2026.03.04 ガラス型ペロブスカイト太陽電池、長期実証を開始 パナソニックHD

実証実験用に設置されたガラス型ペロブスカイト太陽電池

 パナソニック ホールディングス(HD)は、同社技術部門「西門真新棟」8階の窓にガラス型ペロブスカイト太陽電池を設置し、製品化に向けた実証実験を始める。

 西門真新棟は2026年4月に本格稼働を予定しており、ガラス型ペロブスカイト太陽電池の実証実験は、新棟の稼働開始を見据えた先行的な取り組みとして実施する。

 実証では、建材としての取り付け方法や、太陽電池としての配線方法など実装段階における技術検証を進めるとともに、意匠や透過性の異なる複数サンプルを用いて外観や性能を比較検証する。

 設置するガラス型ペロブスカイト太陽電池は、6mm+6mmの合わせガラス構成とし、サイズ・グラフィックパターン・透過性の異なる5枚を設置。意匠性と発電性能の比較検証を行う。

 リーフパターンの幅1673×高さ1000mmサイズ1枚、グラデーションの幅670×高さ1392mmサイズ2枚、透過性比較用サンプルの幅670 ×高さ1392mmサイズ2枚を設置する。

 施工方法は、既設サッシを残した状態でガラスのみを撤去し、配線対応の新規サッシを後施工で増設。その内側にガラス型ペロブスカイト太陽電池を組み込んでいる。

 実証するのは、①建築物に合わせたミリ単位のサイズ調整の検証②透過性・意匠性の違いによる外観(野外/室内)と発電特性の比較③後施工での追加サッシ設置における施工性・配線処理方法の評価――の3点。

 同社では、建物の窓や壁、バルコニーなどで使用可能な建材一体型太陽電池(BIPV)としての活用を想定し、ガラス型ペロブスカイト太陽電池の量産技術開発を進めている。

 開発中の太陽電池は、独自の材料技術、インクジェット塗布製法、レーザー加工技術を組み合わせた、サイズ・透過性・描画の自由度の高さが特長。耐久性を高める材料技術やガラス封止技術により建材一体化を実現し、建築材として求められる基準を満たす高い信頼性も確保している。

 製品化に向けた取り組みとして、25年11月より「グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発/次世代型太陽電池実証事業」に採択された「ガラス型ペロブスカイト太陽電池の量産技術開発とフィールド実証」プロジェクトに着手し、量産技術の確立と実運用環境での施工・性能検証を進めていく。