2026.06.08 5月企業倒産、6カ月ぶり前年下回る 上期、12年ぶり高水準も 東京商工リサーチ

 東京商工リサーチが8日発表した5月の全国企業倒産(負債1000万円以上)は前年同月比8.9%減の780件で、6カ月ぶりに前年同月を下回った。一方、負債総額は同34.0%増の1211億9900万円だった。

 5月の倒産件数は2023年の706件以来、3年ぶりに800件を下回った。最大の倒産は、東証スタンダードに上場し、キャリアショップ運営などを行うトーシンホールディングス(愛知県)の159億9100万円。他にも負債10億円以上が22件と前年から2.2倍に増加し、負債を押し上げた。逆に負債1億円未満は585件と同12.0%減り、構成比75.0%は今年最小となっている。

1~6月倒産、14年以来の5000件台に

 5月の倒産件数が6カ月ぶりに前年同月を下回る一方、1~5月累計では前年同期比4.4%増の4325件に達する。1~6月としては14年の5073件以来、12年ぶりに5000件台となる可能性がほぼ確実になったという。

 中東情勢の関連倒産は、判明した分だけで5月に2件発生。「イラン情勢による石油価格などの上昇や景気の不透明感が強まり、主要顧客から受注が減少した」(製造業)といった理由による。

 東京商工リサーチは、物価高や賃上げ圧力、貸出金利の上昇による金利負担などが企業収益を圧迫。中小企業の体力が疲弊してきており、企業倒産が夏場に向けて増勢をたどる可能性が高まっていると分析する。