働き方改革対応で機能強化図る 　

　20年度上期業績は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、緊急事態宣言後、営業活動が十分できなかったこともあり、受注のペースが1、2カ月ずれ込んでいる。売上げのペースも同程度の規模が後ろ倒しとなっている。

　総務・人事系は、働き方改革関連で比較的堅調に推移している。製造業は、コロナ禍の影響を大きく受け受注が遅れているが、将来の成長に向けDX化のニーズは衰えてはいない。調剤を中心とするヘルスケア分野は、ほぼ計画通り。図書館、介護も堅調だ。

　20年度下期も、引き続きコロナ禍の影響が市場に大きく影響を及ぼしてくると想定されるが、ITへのニーズは大きく変化しており、スピード感を持って対応していきたい。総務・人事系におけるテレワーク、在宅勤務などの働き方改革対応に向けた機能強化を図る。中堅・中小の製造業におけるDX化対応に関連し、業種特化型ソリューション開発に注力する。また、調剤を中心とするヘルスケア分野や、厳しい状況の流通、お酒の業務卸売業に対しては、非対面での業務を前提とした機能やクラウド化などのソリューション強化を図る。

　営業活動においても、フロントの対面営業に加え、非対面のオンライン営業や需要掘り起こしのインサイドセールスを強化していく。

　4月1日付で社名を「三菱電機ITソリューションズ（MDSOL）」に変更し、これまで培った業務・業種ノウハウと三菱電機グループ再編で新たに加わった分野を含め、パッケージソリューション事業を推進する会社として新スタートしている。高品質なパッケージを実現する開発体制の強化、全国ベースでの販売・サポート・サービスを生かした製販一体化による事業推進を、より一層スピード感を持って強力に進める。特に製造業分野においては、新たに大・中堅製造業向けの「mcframe」の取り扱いを開始し、これまでの中堅・中小製造業向け「電脳工場」と合わせ、製造業のお客さまのDX化推進に向けた提案を強化していく。