2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】OSK 宇佐美愼治社長

 大塚商会グループのソフト開発とシステム受託開発の中核企業として顧客に近い場所でシステム支援を進め、19年には基幹業務システム「SMILE(スマイル)」と、情報系システム「eValue(イーバリュー)」とを完全統合した「SMILE V」シリーズの本格展開を始めた。

 スマイルシリーズは法制度への迅速な対応と顧客からの要望を柔軟に取り入れた機能強化が特徴だ。20年はウインドウズ7などのサポート終了や同一労働同一賃金への対応に向けた取り組みを進めていたが、新型コロナウイルスの拡大で市場環境は一変。当社自体も顧客訪問ができない上、展示会も中止になり新規提案が苦しい状況になり、オンラインでの対応を進めてきた。

 半面でニューノーマル(新しい日常)への対応が企業に求められペーパーレス化や「脱はんこ」などの要望が増え、情報系システムの見直しに対する需要が一気に拡大してきた。イーバリューはワークフローやドキュメント管理が強く在宅勤務やテレワークに対応しやすいため、引き合いが多い。7月に発売したイーバリューのクラウド版も好評ですぐに数社との契約につながった。後半戦に向け提案を加速させたい。

 10月以降は年末調整の電子化のほか電子帳簿保存法の改正があり、電子化の流れが進む。23年に請求書の電子化も始まり、電子データの連携が求められるようになる。20年後半はイーバリューのクラウド版でテレワークへの対応支援を加速させるとともに、〝つなぐ〟をキーワードに電子化に伴うシステム連携を進めていく。スマイルVの会計システムと電子申告システムとの連携をはじめ、社内外をつなぐ仕組みを提案していきたい。

 併せてAI関連の開発を強化しチャットボットの入力機能なども実現していく。AI人財も強化したいと考えている。受託開発では大塚商会と連携を進め超高速開発ツール「ジェネクサス」を活用し短期間開発に取り組んでいく。コロナ禍での顧客対応もできつつあるため、付加価値の高いソリューションで課題解決を支援していきたい。