離れた場所からでも「二人三脚」

　IT市場は、新型コロナウイルスよるマイナス影響とデジタルトランスフォーメーション（DX）加速の両面が顕在化している。エッセンシャル事業の顧客や、現行事業の縮小を余儀なくされている顧客など、特殊な事情をお持ちの顧客へ、ITで支援していく。

　19年度業績は、増収増益で売上高も2桁成長で推移した。20年度上期は、商談によってばらつきはあるが、全体的には例年並みに推移している。民需系は働き方改革でテレワーク関連の需要が伸びている。ヘルスケア事業も一部スローダウンしてはいるものの、堅調だ。

　デザイン思考を取り入れた共創による新規事業は、19年度にサービスローンチした食産業分野に続き、未病分野をテーマにしたサービス創出に取り組み、引き続き強化する。

　今後、ウィズコロナ、アフターコロナを見据えたITの提案がますます重要になる。昨今の3密回避で、本社から全国各地を回っていたエキスパートが現地に赴くことが難しくなっている。当社の全国40拠点で活動する社員たちとオンラインでのコミュニケーションをフルに活用し、離れた場所からでも「二人三脚」で協力することで、これまで以上の効果を出していけるような取り組みを進めている。

　AI、IoTなど、新しい技術を活用したDXを顧客と一緒になって推進していく。

　20年4月に「DxD Lab（ディーバイディーラボ）」というDX活用の支援サービスを創出するチームを設けた。顧客のDXに「デザイン思考」的アプローチを用い、「デジタル」を活用したサービス創出を目指している。

　さらに昨年、新しいビジネスモデルのサービスに対応するため、サービスオペレーション本部を設置。同本部を中心にサービス事業を強化していく。

　また、SDGsを意識した活動にも注力していく。その一つとして、20年7月に「ダイバーシティ＆インクルージョン宣言」を行った。今後も多様な働き方や環境に配慮したビジネスモデル作りなどを意識して取り組んでいきたい。