このたび電波新聞社が創立70周年を迎えられたことを心からお慶び申し上げます。

　電子産業の黎明（れいめい）期ともいえる昭和25年に創刊され、今日に至るまでの70年間、電波新聞は優れた先見性と評論で、業界発展に多大なる貢献をされてきました。幾多の変化を乗り越えて、業界を代表する専門紙として発展を続けられておりますことに深く敬意を表します。

　令和の時代となった現在、わが国は変動激しい国際情勢の中にあり、また新型コロナウイルス感染症拡大により人々の暮らしや働き方にも大きな変化が生まれています。もはやあらゆる分野において抜本的なデジタル化が待ったなしの状況であり、デジタルトランスフォーメーションを強力に推進して、これからの社会像である「Society5.0」の実現を目指していかなければなりません。

　当協会は業界の枠を超え、電子部品やデバイス、電子機器やITソリューション・サービスを中核として、ほかの製造業やサービス業などの様々な産業をつなげるプラットフォームの役割を担い、Society5.0の実現を支える業界団体への変化を目指しています。今後はあらゆる組織において、変化を捉えるだけでなく、自ら変化を生み出して新たな価値を創出していくことが、より一層求められています。

　電波新聞がこのたびの創刊70周年を機に、Society5.0時代の報道機関として、専門紙の枠を超えてより一層の飛躍をされることを祈念いたします。

　目まぐるしく変化する国内外の情勢を報道するのみならず、社会の羅針盤としてさらなる発展を遂げられることを願い、お祝いの言葉とさせていただきます。