長きにわたり、電機業界の報道にご貢献いただいております貴社が創立70周年を迎えられましたこと、日本水晶デバイス工業会（QIAJ）を代表して心よりお祝い申し上げます。貴社は、電機業界の専門紙として発展してこられました。これも、ひとえに記者の方をはじめとする皆さまの並々ならぬご努力とご尽力のたまものであると、深く敬意を表します。

　70年前の我々は、QIAJという名ではなく、その前身である「クリスタル工業会」として活動を始めて間もない頃でした。その後、テレビの普及やCBブーム、家庭用ゲーム機の登場や携帯電話の拡大とともに歩んでまいりました。足元では例に漏れず、新型コロナウイルスの感染拡大や米中貿易摩擦の影響により先行き不透明な状況が続いておりますが、5Gが本格的に動き出しており、スマホ端末向けには小型／高周波、インフラ向けには高精度／高安定の水晶デバイスの需要が見込まれます。また、先進運転支援システム（ADAS）や自動運転に向けた動きが活発化することから、電装化の進展に加え、高品質の車載用水晶デバイスの新たな需要が期待されます。これら時代のニーズを見極めながら技術開発などの準備を進め、変化の激しい環境下でも成長を確保できる強い企業体質を構築するとともに、エレクトロニクス社会の発展に貢献していかなければなりません。

　そのような活動にまい進する中、迅速かつ正確に報道される貴社の紙面は、グローバルなモノづくりの業界に携わる我々にとって極めて貴重な情報源であり、各種の判断をする上で欠かせません。

　最後になりますが、貴社にはこれからも広い視野、様々な視点から迅速かつ正確で、質の高い情報発信に期待するとともに、創立80周年、90周年、100周年の新しい歴史に向かって、より一層のご発展を祈念いたします。我々、水晶デバイス業界も貴社とともに発展できることを心より願っております。