2020.10.13 負債総額、49.2%減電機業界 上半期の倒産

 20年度上半期(4-9月)の電機業界の倒産件数は82件、負債総額は207億1200万円だった。民間調査会社の東京商工リサーチの調べで明らかになった。

 倒産件数は前年同期比28.6%減(33件減)で、上半期としては3年ぶりに前年同期を下回った。

 四半期別では、20年4-6月は前年同期比47.0%減(51→27件)とほぼ半減し、7-9月は同14.0%減(64→55件)と減少推移が続いた。

 負債総額は前年同期比49.2%減と半減した。上半期としては2年ぶりに前年同期を下回った。負債100億円以上(前年同期1件)の発生がなく、10億円以上も5件(同8件)にとどまり、負債総額を押し下げた。この結果、平均負債は2億5200万円に減少した。

 業態別の倒産件数では、製造が24件(前年同期比52.0%減)で半減。販売では卸売が38件(同7.3%減)、小売が20件(同16.6%減)だった。

 負債額別では、負債10億円以上が5件で約4割減少した。一方、同1億円未満は57件で、構成比が4.3ポイント低下した。

 従業員数別では、5人未満が63件で最多。そのほか、5人以上10人未満が10件、10人以上20人未満が5件となった。

 原因別では、販売不振が55件で最多。そのほか、既往のシワ寄せ(赤字累積)が10件、放漫経営(事業上の失敗)が6件、他社倒産の余波が5件(前年同期同数)など。