2021.02.01 【テレビ特集】買い替え・買い増し需要に期待

 テレビの出荷販売が堅調に推移している。新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛で、放送や動画コンテンツを視聴する機会が増えたことも追い風だ。高精細4Kテレビを中心に出荷が拡大するとともに、中小型のハイビジョンテレビも堅調に推移している。21年も引き続きテレビの買い替え、買い増しは続くとみられ、メーカー各社も販促に力を入れる構えだ。

 電子情報技術産業協会(JEITA)がこのほど発表した20年の国内薄型テレビの出荷台数は、前年比11.5%増の542万6千台となり3年連続で増加した。

 4Kテレビは同18.5%増の305万4000台で、テレビ全体の56%を占めるまでになった。有機ELテレビも同36.4%増の45万1000台で好調を維持している。

 直近12月の動きを見ても好調で、テレビ全体では前年同期比8.9%増の67万4000台となり、4Kテレビは同17.3%増の40万7000台、有機ELテレビは同42.5%増の6万4000台で158億円だった。

 特に昨年は中小型のハイビジョンテレビも動きが良かった。業界関係者らは、リビングのテレビを大画面・高画質の高精細4Kテレビに買い替えるだけでなく、寝室や子ども部屋などへの2台目、3台目需要も伸びているとみている。

 今年は延期されていた東京オリンピック・パラリンピックの開催も予定されている。現在、主要都市圏を中心に緊急事態宣言が発令されており、この先のコロナ感染拡大の動きに不透明感はあるが、開催されれば放送での視聴を強化する動きになることは間違いない。その意味でも今からテレビの販促は重要になってくる。

 主要テレビメーカー各社の製品群も大画面、高画質、高音質を前面に出してきている。各社の20年モデルは画質、音質、インターネット接続やネット動画視聴を快適にするスマート機能を重視。画質では各社が長年培ってきた画づくりのノウハウを生かした超解像技術などで特徴が出てきている。

 新4K8K衛星放送をはじめ、インターネット動画など4Kコンテンツが増えてきていることも需要を後押ししている。最近はYouTubeなどの動画配信でも4K映像が増えてきていることから、大画面で高画質なコンテンツを見たいという需要はさらに増えてくるとみられる。

 需要も買い替えと買い増しと多様化しているほか、設置する場所によっても最適な製品が変わってくる。今年は画質、音質、ネット接続の3点を軸に、利用シーンに合わせた提案をしていくことが求められる。

パナソニックの主力製品 「4Kビエラ」HX950シリーズ臨場感あふれる画質・音質

BS4K・110度CS4Kチューナ2基内蔵した大画面液晶テレビ「4Kビエラ」HX950シリーズ

 パナソニックは、高画質・高音質の「4Kビエラ」(有機EL/液晶テレビ)の充実したラインアップで商戦をけん引する。

 幅広いラインアップの中で主力商品の一つが、BS4K・110度CS4Kチューナを2基内蔵した大画面液晶テレビ「4Kビエラ」HX950シリーズ2機種(65V型、55V型)だ。

 自宅でエンターテインメントを楽しむ時間をより豊かなものにするべく、新4K衛星放送や4Kネット動画などの様々なコンテンツをより臨場感あふれる画質/音質で楽しめる。液晶テレビの4K画質を大幅に引き上げるとともに、迫力あるサウンドや使いやすさを盛り込んでいる。

 画質面では、輝度とデザイン性を高めた独自設計のプレミアム液晶ディスプレイを採用。自社工場で高精度に組み上げて搭載している。これにより、液晶ビエラ最高峰の高輝度ディスプレイによる高コントラストな映像と、薄型・フラット構造でスタイリッシュなデザインを実現した。

 新4K衛星放送のHDR(HLG)画質を向上させるため「AI HDRリマスター」を進化させ、明るく高コントラストな映像を実現した。

 加えてプロの映像制作用マスターモニターにも採用されている、3次元カラーマネジメント回路(3D-LUT)を搭載した「ヘキサクロマドライブ」により、明部から暗部まで色と階調を忠実に再現する。

 「オブジェクト検出 倍速表示」技術搭載により、スポーツなどの激しい動きも滑らかでクリアに表示する。

 音質面では、テレビ背面上部に上向きに配置した「イネーブルドスピーカー」を搭載。立体音響技術「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」に対応し、テレビのスピーカだけで上下左右から音に包み込まれる迫力の立体音響が楽しめる。

 好評の地震に強く、倒れにくい吸着機能付きの「転倒防止スタンド」をスッキリとした薄型デザインに進化させた。スイーベル(首ふり)機能も新たに搭載、日常生活における利便性を向上させた。

 このほか、大画面液晶テレビでは75V型もそろえるHX900シリーズをはじめ、大画面有機ELテレビではフラグシップモデルHZ2000シリーズをそろえるなど、大画面・高画質・高音質の充実したラインアップで商戦に臨む。

 同社では、好評だった「ホームビューイング」キャンペーン第1弾に続き、2月1日から3月31日まで対象のビエラ、ディーガ購入者に最大7万円のキャッシュバックを実施する第2弾「ホームビューイング」キャンペーンも始める(Web応募期間は2月1日-4月28日)。