2021.05.24 【電波時評】流行の罠・思考の陥穽 優秀性の罠

 4月26日の小欄で、かつて国際的に「優秀」とされてきた官僚に質の低下の懸念があることを指摘した。

 さてこの「優秀」とは何か。例えば学生なら学科試験の成績順位が高いこと、会社員なら上司の意向をくみ取って期待された行動をとることなどが現代日本社会では一般的だ。自身の両親を父・母として「優秀」とは言わない。つまり、社会で共有された価値の評価軸に目盛りをふり、プロットされた位置が上位であることを「優秀」という。

...  (つづく)