2021.06.16 【電器屋さんから「こんにちワン!」】店頭の看板犬 お客さんを元気におもてなし♡

ダイコク電化販売のシェリーとダッフィーはお手もできるお利口さん

アトム電器RAKUTO店のバン。きりっとした表情で、お客さんをお出迎えアトム電器RAKUTO店のバン。きりっとした表情で、お客さんをお出迎え

ニシオ電化工業の花子は大型家電を売り上げる「敏腕営業犬」だニシオ電化工業の花子は大型家電を売り上げる「敏腕営業犬」だ

キザキ電化ストアーの春音のマークは同店のトラックにもペイントされているキザキ電化ストアーの春音のマークは同店のトラックにもペイントされている

 電器屋さんから「こんにちワン!」――。全国の街の電器店で、看板犬が活躍している。ペットとして店のスタッフの疲れをいやすだけでなく、店頭でお客さんを元気におもてなし。中にはその愛らしさで大型家電を次々と売り上げる「敏腕営業犬」もいるようだ。

 パナソニック系のP&Pさんこー港(大阪市港区、馬場良治社長)に足を踏み入れると、トイプードルのチャコ(5歳、メス)が元気いっぱいに大歓迎。しっぽを振って「わたしを見て!」とお客さんにアピールする。店には「犬友達」のマロンちゃんが来店し、一緒に大はしゃぎすることもある。

 パナソニック系のダイコク電化販売(大阪府高槻市、山川修社長)のミニチュア・シュナウザーのシェリー(10歳、メス)とダッフィー(6歳、オス)の2匹は、ふわふわした毛並みのかわいらしい姿でお客さんに大人気。散歩中に「ダイコクさんのシュナウザーちゃんですね」と声を掛けられることもあるほどだ。

 アトム電器RAKUTO店(京都市山科区、木村伸之社長)のアメリカンピットブル、バン(7歳、メス)はお客さんのところで生まれ、同店で大事に育てられた。木村社長が大好きで「(社長の)顔をずっと見つめ、くっついて離れない。散歩も他の家族とは行かないほど」と社長夫人の容子さんは笑う。

 バンは同店の看板犬2代目。初代のワカメは木村社長が仕事中に拾い、事務所で育てた。「疲れていても、ワカメのために毎朝早くに出勤する生活を17年以上続けた。今があるのはワカメのおかげ」(木村社長)。

 看板犬の愛らしさは、店の売り上げにも貢献。ソニー系のニシオ電化工業(京都府城陽市、西尾利明社長)のポメラニアン、花子(4歳メス)は、西尾社長が認めるほどの‶商売上手〟だ。

 まるでぬいぐるみのようなかわいらしい姿でファンを増やし、おやつやおもちゃを持ってきたついでに家電を購入してくれるお客さんも。冷蔵庫やビデオカメラを売り上げたこともある。お客さんが帰ろうとすると「ワンワン」と寂しがる姿を見せるなど、愛嬌を振りまくことも忘れない。

 キザキ電化ストアー(兵庫県伊丹市、木崎雄介社長)のトラックには同店の看板犬、春音(はる♪、5歳、メス)のイラストが。フレンチブルドッグの特徴である愛嬌たっぷりの表情で、ニュースレターにも登場するなどシンボルマスコットとして店を盛り上げている。

 取り扱いメーカーにちなんで名づけられた犬も。パナソニック系の仁川電機商会(兵庫県宝塚市、宮上茂社長)では、ポメラニアンのパナ(7歳、メス)が地域のマスコットとしてかわいがられている。

 やわらかな白い毛並みと大きな瞳がチャームポイント。近くの小学校に通う子どもたちが店をのぞきこみ、「パナソニックショップのパナちゃん」と呼びかけることもあるそう。

 同じくパナソニック系のピークス ふらっとヤマウチ(大阪府羽曳野市、山内裕志店長)のトイプードル、あっぷ(2歳、オス)の名は、パナソニックの津賀一宏・元社長が提唱した「くらしアップデート」に共感した山内店長が命名。「時代に合わせて店もアップデートしていきたい」(山内店長)という思いも込められている。