2021.06.29 【複合機・プリンターソリューション特集】エプソン販売IJの強みを生かす、「スマートチャージ」導入推進
「LXシリーズ」
エプソン販売は、インクジェットの強みを生かし、働き方改革や環境性能を大きく打ち出している。製品面では、高速ラインインクジェット複合機/プリンター「LX」シリーズ、性能と同時にコンパクトさを特徴とする「PX」シリーズをラインアップ。プリントやコピーの使用状況に応じて、適したプランや機器を選べるサービス「スマートチャージ」が好評だ。
子田吉之販売推進本部スマートチャージMD部部長は「コロナ禍という環境下で、オフィスビジネス市場は、プリントボリュームの減少など厳しい状況だが、当社はプリント環境の分散化の需要を取り込み、2020年度も堅調に推移した」と話す。今後についても「文教や医療分野などへの紙の価値の訴求とともに、コロナ禍でペーパーレス化が進むオフィスについても、働き方改革、環境面などお客さまに寄り添った提案に力を入れていきたい」と強調する。
同社は、スマートチャージの販売施策として文教市場を対象にした「アカデミックプラン」を19年度から展開している。20年度も、GIGAスクール構想が追い風となり、前年度比倍増ペースで販売を大きく伸ばしている。「アカデミックプランは、ほぼ全都道府県で導入が進んだ」とビジネス業種企画部の吉岡敬二部長は話す。
直近では、広島市教育委員会が、スマートチャージLKシリーズとインクジェット複合機・プリンターの採用を決め、広島市内の小中学校全202校、計958台を導入した。このほか、岡山県立高校・特別支援学校、愛媛県の市内全小中学校など今年に入って相次ぎ導入している。「1分間に100枚の高速印刷、カラー印刷もモノクロ印刷と同額で、特に気兼ねなくカラー印刷ができるところが評価されている。職員室だけでなく、普通教室への導入も進み、先生方の働き方改革、生徒さんの学びの向上にもつながっている」と吉岡部長。
現在、医療現場へのスマートチャージの導入を積極的に進めている。「コロナ禍で思うような活動ができなかったが、20年度も大学病院をはじめ、順調に導入が進んだ」(吉岡部長)。厳しい経営環境にある病院だが、医療現場のプリントニーズが強い。今後も、高生産性、省エネ、低印刷コストなどインクジェットプリンターの強みを訴求していく。
文教、医療分野だけでなく、さまざまな業種でスマートチャージの普及を図っていく計画だ。
最近では、JR東日本駅ビル初のレンタルオフィス「STATION WORK長野」でのプリントサービス、サテライトオフィス「阪急阪神ONS 千里中央」での顔認証付き印刷システムの導入といった、ニューノーマル(新しい日常)に対応した事例も増えている。
子田部長は「文教、医療分野など紙のニーズが高い業種の働き方改革、オフィスなどの事務部門には出力環境のアセスメントなど環境面からの訴求、SDGs(持続可能な開発目標)の時代にふさわしいオフィス環境を提案していく」と力を込める。