マクニカは、最先端の半導体や電子デバイス、ネットワーク、サイバーセキュリティー商品に技術的付加価値を加えて提供する。近年は、AI（人工知能）、IoT関連の取り組みを強化し、スマートファクトリー、自動運転、介護・ヘルスケアなど幅広いソリューションを展開する。

　半導体事業は、単体に加え、ハード・ソフトウエアなどを組み合わせた高付加価値ソリューションも展開。DXを目指すあらゆる分野のお客さまの課題解決・アイデアの実現に対し、部品選定からハード・ソフトの仕様化、設計・開発・量産、ネットワーク構築まで支援する。新たな取り組みとして、百貨店へトイレ利用状況、物流倉庫へ温湿度管理などの各種モニタリングシステムを導入した。

　ネットワーク事業は、これまでの強みと新たなデジタル技術を活用し、AIの進歩による自動化・効率化と、セキュリティー人材不足に伴うサービス利用の促進を背景としたより高度なセキュリティー監視分野を強化していく。

　介護・ヘルスケア分野では、脳科学を活用したうつ病予防や筋電図モニタリングによるアスリート向けソリューションなどパートナーとともに開発・展開。

　さらに同社は、より良い社会の実現にはあらゆる社会システムの効率化、異業種間の共創、新産業の創出などが必要であり、これらを実現するためのキーとしてCPSへの取り組みを強化している。

　フィジカルは、半導体の技術力をベースに、先進センサーのソーシング、実装ノウハウ、アナログデータのハンドリング、エッジコンピューティング、コネクティビティーなどの知見と、サイバーはネットワーク事業で培ってきた、ネットワーク、データ、セキュリティーの技術力と、AIの開発、実装力といったITの知見、これらITとOTの知見を融合することで、独自のCPSプラットフォームを構築し、付加価値の高い新たなサービス・ソリューションの創出をより加速させていく。

　「当社は、社会・顧客・サプライヤーの間に立ち、革新の価値を高めるアクセラレーターとして、より良い社会を実現することに努める」（原一将社長）。