2021.08.24 【地域店 防災・減災商品の取り組み】電気プラザカメヤ 熊本市南区 本田敬喜代表

台風シーズンに備えた提案を行う電気プラザカメヤ

 集中豪雨やそれに伴う河川の氾濫が全国で相次いでいる中、災害に対応する商材への注目が集まっている。地域電器店では、地元に根付いている強みを生かし、その土地に合った対策商品を提案している。過去にあった災害を教訓にして、適切な商材を提案する店や、今後起こる可能性がある災害に対して備えを提案する動きもある。各店の取り組みを追った。

台風シーズンに備え対策商品提案

 パナソニックショップの電気プラザカメヤ(熊本市南区、本田敬喜代表)は9月から、台風シーズンの備えとして防災関連商品を薦める冊子を顧客に配布する。

 停電対策として蓄電池を積極的に訴求している。同店も6年前に蓄電池を設置。2016年の熊本地震の停電時には大いに役立った。同店が停電を免れたことに関心を持った顧客が蓄電池を購入したケースもあった。太陽光発電の売電価格低下による自家消費志向の高まりも蓄電池の販売を後押ししており、4~7月の成約数は前年並みだった。

 例年、台風シーズン前の個展では電池やラジオなど小物商品の需要が高い。夏個展では来場記念品としてネックライトや懐中電灯を顧客に配っており、熊本地震で役立ったという顧客も。ネックライトの利便性を知人に伝えた顧客も多く、新規客獲得につながった。

 風対策として電動シャッターも訴求する。同店も導入しており、来店客に強度や使用感を知ってもらい販売につなげている。台風でアンテナが倒れるケースも多く、雨風に強い平面アンテナへの付け替え工事の依頼も多い。

 本田代表は「台風に備え、早めに在庫を確保する」と話し、顧客にも早めの準備と対策を促す。