2021.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】リコージャパン 坂主智弘社長

坂主 社長

RDPSで新しい働き方を支援

 新型コロナウイルス感染拡大など厳しい環境だが、当社のICTの売り上げは、非常に好調に推移している。今年1~6月で見ると、当社のICT分野の売り上げは、前年同期比で約20%の伸びとなっている。前半の1~3月は、GIGAスクールが貢献した。後半の4~6月は、「リコー デジタル プロセシング サービス」(RDPS)が、前年同期比22%増と大幅な伸びとなった。

 RDPSは、ニューノーマル(新しい日常)にフォーカスしたソリューション商品群で、中小企業向けには「スクラムパッケージ」、中堅企業向けにはSIを加味した「スクラムアセット」、大企業向けには業務システムの効率化ニーズに対応している。スクラムパッケージは、この6月末までに累計販売が16万5000本に達した。

 さらに7月からは自然言語処理のAI技術を活用した「仕事のAI」を提供開始した。お客さまのデータをAI(人工知能)で分析し、業務の効率化や新たな価値の創造を支援するサービスで、第一弾として食品業界向けに提供開始した。RDPSは、業務課題をデジタルサービスで解決する、新しい働き方を支援するソリューション群として、今後も強化していく。

 当社は、デジタルサービスの会社への変革に向け、モノ売りからコト売りへの転換を進めている。当社自身のDX化を進めていくとともに、お客さまをデジタルサービスで支援していく。コロナ禍が解決しても、新しい働き方は定着する。しかし、紙文書や契約書の電子化など、まだまだ環境は整備されていない。現場のデジタル化を急ぐ必要があり、重点施策として取り組んでいく。

 最近では、企業間取引業務のデジタル化、電子ペーパーを使った建設現場や介護施設のデジタル化、医療機器のデジタル管理など、現場のDXを支援するサービスを発表している。

 当社は、経済産業省の「DX認定事業者」に認定されたが、7月には社内にDX委員会を設置した。デジタルサービスの会社として、お客さまに継続的に価値を提供し続けていきたい。