2021.12.27 見たい動画をARで サングラス型デバイスKDDIが全但バスなどと個室付き観光バスで実証実験

芸術文化観光専門職大学の学生が個室付き高速バスに試乗している様子

バスビューのモニター(上)とスマートグラス(下)バスビューのモニター(上)とスマートグラス(下)

個室付き高速バス個室付き高速バス

 新型コロナ感染症が流行して以降、乗合バスや団体での貸し切りバスの利用が減っている。そんな中、地域の観光促進や新たな体験価値の創出を目的とする実証事業がスタートする。

 KDDIは、アフターコロナを見据えた新たな旅コンテンツを生み出すべく、全但バス、芸術文化観光専門職大学とともに、「個室付き高速バスの実証運行と新たな旅コンテンツ提供」の実証事業を行う。実施期間は、12月28日~来年2月28日を予定。

 実証事業では、全但バスが新たに、城崎大阪線と湯村大阪線の2路線で個室付き高速バスを導入。その個室では、車外に設置したカメラで車高ギリギリのトンネルなど迫力ある映像を視聴できる「バスビュー」や、但馬地域の観光スポット動画などをARで視聴できる「スマートグラス」の実証を実施。

 バスビューは、専門職大学の学生のアイデアを基に日本で初めて実現した(城崎大阪線のみで導入予定)。

 スマートグラスは、KDDIが提供する「NrealLight(エンリアルライト)」を、5Gスマートフォンに接続することで使用可能。どこを向いても、数メートル先に100インチのスクリーンを見ることができ、観光動画のほか、ユーチューブ、ネットフリックスなど、さまざまなコンテンツを仮想スクリーンで楽しめる。

 KDDI理事経営戦略本部の宇佐見典正副本部長は、「バスの中でいかに快適に満足に過ごしてもらえるかを考え観光コンテンツを企画した。今後さらに利用者の体験価値が上がる支援ができるよう取り組んでいく」と意気込みを語った。
(27日付電波新聞、電波新聞デジタルで詳報します。)