2021.12.30 電子部品業界、22年度も増収増益基調継続へ電波新聞社アンケートで明らかに
電子部品メーカーは、来年度(23年3月期)も積極的な業績拡大を計画する。現在の電子部品市場を取り巻く環境は、新型コロナのオミクロン株拡大懸念や、半導体・材料不足、サプライチェーンの混乱など不安定要素も多いが、国内外での旺盛な電子部品需要を追い風に、大半の企業が来期も増収増益の継続を見込む。電波新聞社がこのほど主要電子部品メーカー対象に実施したアンケートで浮き彫りになった。
アンケートは、21年12月に実施し、12月24日までに回答した37社を対象に集計した。それによると、「22年度の連結売上高計画(21年度見込比)」は、回答29社中、79%にあたる23社が「増」と回答し、うち6社は「2ケタ以上の増」と回答した。「22年度の営業利益目標(21年度見込比)では、回答28社中、「増」と回答した20社と全体の71社に達し、うち8社は「2割以上の増」と答えている。
各社の21年度(22年3月期)決算は、車載、産機、高機能スマートフォンなどでの部品需要増を追い風に、大半の企業が大幅な増収増益となる見通し。新年度に向けても、マクロ経済の回復が、電子部品市場をより活性化していくことが予想されている。アプリケーション別では、電子化・電動化が進む自動車や、次世代通信規格5G関連需要の拡大、好調が続く産機・設備投資関連需要の拡大継続、IoT関連やカーボンニュートラル関連での新規需要創出などが電子部品需要を押し上げていくことが予想されている。
(1日付の電波新聞・電波新聞デジタルと11日付第2部「電子部品総合特集」で詳報します。)