2022.01.06 カネカ、マイナス70度の潜熱蓄熱材をドライアイスの代替品に
PATTHEROMCV-70を使用した TACPack Premium
カネカは、融点マイナス70度の「カネカ潜熱蓄熱材 PATTHEROM(パッサーモ)CV-70」と、高い断熱性能を持つ「定温輸送パッケージ TACPack(タックパック)Premium」を組み合わせ、マイナス60度以下の定温輸送を実現した。可能にしました。ドライアイスの代替製品として提案する。
マイナス60度以下の輸送ではドライアイスの使用が主流だが、物流業界においてはカーボンニュートラルの観点から代替製品のニーズが高まっている。特にドライアイスは夏場を中心に需給が逼迫し、さらに取り扱い作業者の安全管理、航空法による積載量制限が課題となっている。
また、冷凍温度帯での輸送が必要な再生医療やバイオ医薬品の拡大により、医薬品物流における適切な温度管理の重要性はますます高まっている。
同社は以前から、蓄熱材の配合技術により融解温度が約マイナス50からプラス50度までの潜熱を発揮するパッサーモをそろえる。
断熱容器と組み合わせて医薬品や医療機器、精密機器など様々な製品の物流資材「タックパック」として用いられてきた。厳格な温度管理が求められる新型コロナワクチンの接種施設への輸送にも活用されてきた。
パッサーモのラインアップに新たに加わったCV-70は、無機化合物の組み合わせを工夫することでマイナス70度の融点を実現。今後、ドライアイスの代替製品として提案を強化し、CO₂排出量の低減に貢献する。繰り返し使用可能であることから輸送コストの削減にもつながる。