2022.02.10 「会話するドライビングパートナー」登場パイオニアが音声だけで操作できる新車載端末開発
話しかけるだけでドライブに必要なナビをはじめとした情報が得られる
クルマにディスプレー付きのカーナビゲーションシステムやドライブレコーダーを装着するのはもう古い? 一見、ドライブレコーダーのようなデザインだが、音声操作だけでナビにもなり、もちろん前後のドライブレコーダーとして運転時の映像を記録する。運転を楽しくする観光スポットやグルメ情報なども教えてくれる、まさしく「会話するドライビングパートナー」が開発された。
パイオニアは10日、音声だけで操作でき、ドライブをより安全で快適にする次世代型の新しい車載端末「NP1(エヌピーワン)」を発表した。音声だけで操作する車載端末で、ナビ、ドライブレコーダー、コミュニケーション機能、車内Wi-Fi機能などが付く。大きな特徴は通信機能を持ち、常にクラウドにある最新の情報と高度な分析による案内が受けられる。
操作も簡単で「エヌピーワン」と言ったあとにやってほしいことを頼むだけ。ナビの検索も話しかけるだけで目的設定や経由地の設定ができる。一般的なナビと違い「二つ先の信号を左です」「右端の車線を進んでください」といった人が助手席で言っているような分かりやすい案内も特徴だ。走行中にはNP1が「この近くに〇〇があり、〇〇で有名です」といった観光スポットの情報なども知らせてくれる。
ドライブレコーダーもクラウドに接続している。容量を気にせず前方映像と車内/後方映像を記録でき、異常時にはスマートフォンに通知し保存された映像をすぐに確認できる。駐車時も衝撃などに反応し録画するため当て逃げなどの証拠にもなる。
新体験のドライブコミュニケーション「ドライブコール」も搭載した。車外の人のスマホに、カメラの映像と地図情報を送り、対話ができる機能で、車外の人であっても、まるで助手席に乗っているような感覚で対話したり、道を教えてもらったりできる。通信機能が付くため、端末も常に進化していく。定期的な機能強化を行うことで購入後にすぐに端末が陳腐化することもない。
価格は6万5780円(税込み)。1年分の通信とサービス利用料が含まれる。音声だけで操作できるため、運転に集中できるとみており、1台でナビ、ドライブレコーダー、コミュニケーションができる端末はほかにはない。「ナビが古くなったクルマや旧車などのユーザーにもぜひ使ってもらいたい」(パイオニア)という。
新たな車載端末として今度市場に浸透していくか―。今後の動きが注目される。
(11日付電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)