2022.06.07 「運転手の居眠りや異変、検知します」住友理工がセンサー開発
開発されたセンサー
住友理工は、バイタルデータを取得できるセンサー「モニライフ」のサービス拡大を図っている。ベッドで入眠状況を測定もできるデバイス。自動車のシートに活用すれば、CASEで目指されている「つながる」「自動運転」に貢献できるとみる。パシフィコ横浜(横浜市西区)で先月行われた「人とくるまのテクノロジー展2022 YOKOHAMA」でも、取り組みの一端を訴求した。「乗員も車の一部になるイメージ?」といった声も上がった。
クッションに内蔵された車載用バイタルセンサー「モニライフ モビリティ」は座るだけで乗員の身体状態を計測する。センサーは、独自開発の電気を通すゴム「スマートラバー」で構成され、クッションに内蔵。座面に伝わる微弱な圧力変化を検知し、独自のアルゴリズムで心拍数や呼吸数を推定する。乗員のバイタルデータをモニタリングし推定することで、居眠り運転の兆候や、乗員自身が気づかない健康リスクを検知できる。こうしたデータから危険を予知し、警告や外部への通報などのサービスへとつなげることをめざす。
自動車関連では、物流業界で働き方改革を進める「2024年問題」やEVの拡大、自動運転の技術進歩など、DXの流れに拍車がかかり、それに資するデバイスも拡大している。モニライフによるデータの活用支援を通じて、暮らしの中での自動車利用の安全確保に加え、商用車の運転手の健康管理など、様々な応用が考えられそうだ。
(8日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)