2025.08.20 スマートホームのSWITCHBOTが法人向けに本格参入 省エネを後押し

SWITCHBOTは法人向け事業に本格参入する

省エネ‧スターターパック省エネ‧スターターパック

 IoT(モノのインターネット)などの先進技術で快適性を高めた次世代住宅「スマートホーム」向け製品を手がけるSWITCHBOT(スイッチボット、東京都渋谷区)は20日、法人向け事業に本格参入すると発表した。第1弾として、無⼈・省人で運営する施設の電気代と運営コストを削減する「省エネDXソリューション」を提供する。

 今回のソリューションは、⼤規模な⼯事を行うことなく、自社製品を組み合わせるだけで導⼊できる。施設オーナー自身で簡単に設置し、導⼊したその⽇からスマートフォンのアプリ一つで施設の省エネルギー化と遠隔管理を実現できる。

 法人向けパッケージの1例が、希望価格が税込み1万6580円の「省エネ‧スターターパック」で、照明やエアコンを遠隔制御したり、温湿度を管理したりできる。

 当面は、小規模なレンタルスペースや貸し会議室、介護・看護施設などをターゲットに据えて市場を開拓。将来的には、展開先をコワーキングスペースや無人店舗などへ拡大する予定だ。異なるシステム間をつなぐ「API」で、予約システムなどとの連携を推進することも視野に入れているという。

 エネルギー価格が高騰する中、施設の固定費となる電気代の削減が事業者に求められている。特に利用者の退室後も照明やエアコンをつけたままにしがちな無人・省人運営の施設では、見えないコストが日々発生している状況だ。一方、人手不足の問題を抱える介護・看護現場では、入居者が使う個室の温度管理や運営業務の効率化が急務となっていた。

 そこで同社は、コンシューマー向け事業で培った知見や信頼性を武器に、法⼈向け事業へ進出することした。国際本部日本事業部の北島祥氏は、「コンシューマー向けに展開していたので、法人の顧客まで見据えた提案ができる」と優位性を強調した。