2025.12.10 NTTデータグループ、米シリコンバレーにAIの新会社 CEOにテック大手歴任の人材就任
記者会見に臨むNTTデータグループの本橋賢二氏(右)とNTT DATA AIVistaのブラティン・サハCEO
NTTデータグループは9日、AI(人工知能)を活用した新ビジネスの創出に向けて米国シリコンバレーに設立した新会社「NTT DATA AIVista(エヌティティデータエーアイヴィスタ)」のCEO(最高経営責任者)に、1日付でBratin Saha(ブラティン・サハ)氏が就任したと発表した。
サハ氏は、米NVIDIA(エヌビディア)や米Amazon Web Services(AWS、アマゾン・ウェブ・サービス)などで要職を歴任し、AIや機械学習分野で豊富な実績を積んできた。直近ではクラウドサービスの米DigitalOcean(デジタルオーシャン)で最高製品・技術責任者としてプロダクト戦略やプラットフォーム開発、セキュリティーを統括し、時価総額の向上に貢献。さらに、AWSで数十億ドル規模のAI事業の構築に寄与した。
新会社は NTTデータグループが全額出資。グループ全体のAIエージェント関連ビジネスの拡大をけん引する役割を担う。今月から本格的に事業を開始。NTTデータグループのコンサルティング力やエンジニアリング力と、シリコンバレーに集まる最先端のAI技術や高度な人材を掛け合わせることで、AIの社会実装を加速。AIを駆使して顧客の経営課題の解決や業務プロセスの変革を後押しする。
NTTデータグループグローバルイノベーション本部Head of Global AI Officeの本橋賢二氏は東京都内で開いた説明会で、「AIネイティブな新たなトランスフォーメーションの価値を提供していく」と強調。「シリコンバレーの立地を生かして、パートナーエコシステム(生態系)を強化したい」とも述べた。
今後は、テクノロジー企業やスタートアップとの連携を強化し、業務を自律的にこなす「AIエージェント」を中心としたグループ全体の事業成長を促進。2027年度にAIエージェント関連ビジネスで売上高3000億円を達成することを目指す。
サハ氏は「NTTデータグループやNTTと協力し、顧客がAIを最大限に活用し、業務の変革と持続的な価値創出を実現できるよう支援していきたい」とコメントしている。









