ビックカメラが日本空港ビルディングと共同出資するAir BICは9日、Air BicCamera銀座店（東京都中央区）をオープンした。理美容家電やカメラ、キャラクターグッズなどの品ぞろえを充実させることで、観光地としても人気の高い銀座エリアで訪日外国人客の取り込みを狙う。

　新店は、銀座一丁目駅から徒歩1分の複合ビル「プライム銀座柳通りビル」1階に店を構える。2、3階は外国人観光客向けのギフトショップとなっており、中国を中心に観光客が多く集まる施設だ。

　店舗はガラス張りとなっており、商品を外から見えるようにした。入り口付近には、外国で人気の高い理美容家電の売り場を設置。人気のヘアドライヤーやシェーバー、シャワーヘッドなど商品ラインアップも充実させた。望月香織店長は「理美容家電売り場は、中型規模の店舗と比べても遜色ない広さを設けている」と話す。

　炊飯器は、海外電圧に対応した商品を展開。海外で人気の保温性能の高い魔法瓶などの売り場を広く設けており、デザイン性の高い商品も取りそろえている。

　日本のキャラクターグッズも展開する。同店では、海外で人気の高い「サンリオキャラクター」や「ポケットモンスター」などのキーホルダーやぬいぐるみを扱っている。ゲーム機やゲームソフトなども展開し、来日したファンを取り込む計画だ。

　店内では、文房具の売り場も展開している。日本の文房具の海外人気の高さに加え、銀座エリアで勤務している会社員をターゲットにオフィス需要も狙う。

　カメラの商品ラインアップも拡充した。外国人観光客から人気のインスタントカメラはデザイン性を重視した製品展示を用意。ショーケースには高価格帯のデジタルカメラを展示し、海外で人気のあるブランド製品をそろえている。

　ほかにも健康家電やワイヤレスイヤホン、モバイルバッテリーなど、外国人観光客から需要の高い商品を広く展開している。

　店舗から徒歩約7分の場所には、ビックカメラ有楽町店（東京都千代田区）が店を構える。望月店長は「銀座店はインバウンド向けの商品、有楽町店は大型家電というように上手くすみ分けしていく」と話す。

　団体の来店客に対応するため、並べる商品の数も充実させた。「観光の隙間時間で来店するお客さまが多い」（望月店長）といい、商品の体験は重視せず、手に取ってすぐレジに向かうことができるように、提供までのスピードを重視した売り場づくりを行う。

　今後の商品の動きに合わせて、流動的に売り場を変更していく計画だ。望月店長は「まずは、お店の場所を認知してもらえるよう取り組んでいく」と話した。