骨伝導イヤホンを展開するBoCo（ボコ、東京都中央区）が、完全ワイヤレスタイプの新製品を8月下旬に発売する。2020年7月に発売した従来機からの進化版で、発売時には、従来販路に加えて携帯キャリアショップへの展開も予定する。

　新製品「PEACE SS-1」は、独自開発した小型な骨伝導振動子は第8世代品を採用し性能を向上。音質を高めている。

　同時に、長時間装着していても違和感がないよう丸みを帯びたデザインに変更するとともに、耳に挟むアーム部分にチタン合金を採用。耐久性のアップと自然な装着感を目指した。また、ボタン式から感圧式の操作に変更している。

　ボコが骨伝導イヤホンで重視しているのは「聴覚の未来を守る」こと。世界保健機関（WHO）は50年までに世界で約25億人が軟調を抱えて生活するとの予測を出している。スマートフォンとイヤホンをブルートゥース接続して音楽を聴く習慣の一般化などで、若年層の難聴問題への懸念も示している。

　骨伝導イヤホンは、耳周辺の骨を振動させて音を伝える仕組みだ。鼓膜を通して音を伝えていないため「聴覚への負担が減る」（謝端明社長）と指摘。特に、骨伝導イヤホンを知ってもらう“入り口”として当初から携帯ショップでの取り扱いを重視してきた。新製品で導入予定であることは「ものすごいインパクト」（謝社長）とする。SS-1は税込み2万1780円で発売予定。
（28日付電波新聞／電波新聞デジタルで詳報します）