2022.07.11 各地電器店 IoT家電訴求に工夫さまざま節電志向に対応の提案も

店内に設けられたIoT家電のお試しコーナー(甲府市のヨドバシカメラマルチメディア甲府)

 各地の電器店では、暮らしの便利と高付加価値商品の提案として、冷蔵庫やエアコン、洗濯機、テレビなど、インターネットとの接続機能を持ったIoT家電の訴求が進む。

 ヨドバシカメラマルチメディア甲府(甲府市)は、複数のIoT家電を実際に試せるようリビングを模したコーナーを設置。ファミリー層が多く来店している。高付加価値商品の人気は高く、IoT家電もその一つ。

 同店店長は「実物を見てもらえるリアル店舗の強みを生かす」と話す。照明器具やロボット掃除機、オーブンレンジなど各種商品を並べ、IoT家電の使い勝手の良さを直接伝えている。

 中川無線(三重県四日市市)は「清潔・快適なスマートライフ」を掲げ、無線LAN内蔵のエアコンやネットにつながるテレビを積極的に提案している。

 早い梅雨明けでエアコンの引き合いが急増する中、リビングや各部屋に設置したエアコンが外出先からスマートフォンで一斉に動かせる設定にすると、家に帰った瞬間から涼しいのが当たり前になり、その便利さから「他の部屋のエアコンも(スマホ連携型に)」と追加注文が入るケースもあるという。

 ベスト電器熊本本店(熊本市中央区)でもエアコンの動きが活発な中、スマホと連携できる商品が人気に。

 ただ「これまでは帰宅前にあらかじめ遠隔で作動させることをおすすめしていた」(売り場担当者)が、電気料金の値上げや節電志向を受けて提案の方法を変更。

 酷暑を迎え、熱中症予防への関心も高まる中、離れて住む家族のエアコンの稼働状況が分かる機能を訴求するなど、来店客のニーズに合わせた提案で販売につなげている。
(12日付電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)