2022.08.04 水中LiDARやドローンに取り組む産学連携潜水士支援やメタバースにも

コンソの描く将来像

 電子情報技術産業協会(JEITA)の共創プログラムの一つで、海中の光無線通信やデバイス開発を産学連携で進める「ALAN(エーラン)コンソーシアム」が今年度、活動を本格展開する。参画企業で新しいタイプの水中ドローン開発などを進める構想も描く。秋には展示会で訴求する予定だ。

 ALANは、水中環境(アクア)をローカルエリアネットワーク(LAN)と位置付ける造語。水中でのIoTなどを目指す同コンソーシアム。ベンチャーのトリマティス(千葉県市川市)を中心に、水中LiDARなどに取り組んできた。トリマティスが公開したのは、underXwater(アンダーエックスウオーター)事業の今年度からの展開。例えば、対象物の凹凸データを、ToFのLiDARとしてセンシングすることで、植生の分布や養殖場の管理、構造物の点検などをめざす。

 水中ドローンは水中構造物の点検や海底ケーブルなどインフラ維持のほか、養殖施設での魚の成長管理、ドローンからの映像を使ったメタバース体験、エネルギー資源の探査効率化など、様々な活用が期待されるという。

 活躍が期待される一つは、潜水士の支援。高齢化、若年層減少が進み、技能継承も必要になっている。音声や画像などの通信が実現できれば、生産ラインやプラントでの作業と同様、DXが進むとみる。

(5日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)