2022.09.13 【コンデンサー特集】トーキン 「ネオキャパシタ」、小型・大容量

車載グレードポリマータンタルコンデンサー

 トーキンは、コンデンサー事業ではタンタルコンデンサー、電気二重層コンデンサーを製造、販売する。

 同社は陰極にポリマー(導電性高分子)を使用した「NeoCapacitor(ネオキャパシタ)」「KO-CAP(ケーオーキャップ)」を供給中。NeoCapacitorはトーキンが製造・販売する製品群、KO-CAPは親会社KEMETが製造し、日本市場でトーキンが販売する。ともに小型で大容量、薄型に加え、導電性が高いポリマーの使用でESRを大幅に低減し、許容リプル電流が大きい。小型・薄型化要求が強い用途の電源平滑用を中心に市場が拡大している。

 ポリマータンタルコンデンサーの民生・産業用途には、最大静電容量1500μF、定格電圧2.5Vから75Vをそろえる(PS/Lシリーズ、T52X/T530シリーズ)。ノートパソコン、携帯端末、IoT機器などに適した3528サイズ、厚み1ミリメートルの製品群(F/PSシリーズ、220μF、4Vなど)を追加した。

 車載用は125度保証でAEC-Q200完全準拠の最大静電容量680μF、定格電圧2.5Vから75Vをラインアップ(T598シリーズ)。特に高さ制限があるモジュールや多数個のMLCCを並列で使う用途でメリットがあり、ADAS、自動運転、車載カメラモジュール、インフォテインメントモジュールなど用途を拡大している。小型品3216/3528サイズ(F/PUシリーズ)や150度保証品(T599シリーズ)も追加した。

 電気二重層コンデンサー「スーパーキャパシタ」は車載用にFMD0H334ZF(5.5V、0.33F)とFU0H105ZF(5.5V、1F)を供給開始。ファラッド単位の大容量を有し、電源バックアップに使われる。高耐久性のほか、85度85%RH定格電圧負荷1000時間、温度サイクル1000サイクル、耐振動性を保証。特に後者は、業界最長寿命85度定格電圧印加4000時間を保証する。