2022.09.28 【関西エレクトロニクス産業特集】きんでん 天候に左右されずに簡単操作 RTK-GNSS採用「真方位表示器」開発
測定風景と専用表示端末で真方位を測定した際の表示画面(左上)
きんでんは、天候に影響されず、簡単な操作で真方位(真北)を確認できる「真方位表示器」を開発した。
方位測定方式に高精度のRTK(リアル・タイム・キネマティック)-GNSSを採用。プラスマイナス1度の測定精度を実現した。真方位を基準に設置する移動体基地局などのアンテナ取り付け工事を、天候の影響を受けずに行うことができる。
同表示器はGPSなどの測位衛星システムの情報を受信するGNSSアンテナ部と、表示端末部で構成されているため、工事現場のアンテナ設置状況のほか、緯度・経度、方位を含む写真撮影が可能。真方位表示に機能を特化したことで、各種測定支援機能を搭載する市販のGNSS方式測定器に比べて約60%軽量化した。本体質量807グラム(うち専用表示端末237グラム)、本体寸法W482×D125×H73ミリメートル。
測定器本体に太陽光を直接照射するために天候の影響を受けやすい太陽光方式や、重量があり作業性が悪いGNSS方式の課題を解決した。データ通信は、GNSSアンテナ間をWi-Fi、GNSSアンテナ・専用表示端末間をブルートゥースで行う。
今後、さまざまな形状のアンテナに効率よく表示器を固定するためのアダプターの開発を進める。