2022.10.28 【半導体製造装置特集】フェローテックホールディングス マテリアル製品など展開 石英機械加工品、世界でトップクラスシェア

石英製品

 フェローテックホールディングスは、半導体・自動車市場を中心にグローバルに展開する部品メーカー。

 半導体製造装置関連事業では、半導体製造装置向けの治具・消耗材に使用されるマテリアル製品(石英、シリコン、セラミックス、CDV-SiC)、真空シール・金属加工、部品洗浄サービスなどを展開している。

 同社は「ニッチトップ戦略」「M&Aによる成長」「グローバル対応」が特徴。4種類のマテリアル製品をそろえ、加えて金属加工や部品洗浄サービスもあるため、半導体製造装置メーカーから、ワンストップでの発注が可能な部品サプライヤーとして高く評価されている。顧客である半導体製造装置メーカーや半導体デバイスメーカーは、米国系、日系、中華系など多岐にわたる。

 同社の半導体製造装置関連製品は、石英の機械加工品では世界トップクラスのシェアを持ち、火加工品でも高シェアを有している。セラミックスやシリコンパーツなども販売が大きく伸びている。

 生産体制は日本と中国を中心に確立しているが、今後はASEAN地域にも広げていく。近年、グローバルでの半導体市場の規模が拡大してタイムリーな増産体制が求められている中、同社は成長に対して非常にアグレッシブな姿勢で取り組んでいる。

 顧客からの増産要請に対し、素早く経営判断してタイムリーに資金調達を行い、スピーディーな設備投資を実行することで、顧客の要請に応える。こうした取り組みにより、同社の業績は急成長が続いている。

 今後も成長に向けた積極投資を計画する。熊本県大津町に新工場建設を計画しており、2023年春以降に着工し、24年に竣工(しゅんこう)する見込み。セラミックスを手掛ける石川県の生産拠点でも今年11月に第2工場を竣工予定だ。CDV-SiCを生産する岡山工場でも積極増産を進めている。

 海外では大手半導体関連企業の進出が活発なマレーシアのケダ州において今年8月、新工場建設に着工した。中国でも石英、ファインセラミックス、シリコンなどの生産能力を順次増強する。