2023.01.06 CES 2023開幕 日本勢、最新ソリューションなど訴求 記者も体感
パナソニックグループのブース
【ラスベガス(米ネバダ州)=CES取材班】世界最大規模のエレクトロニクス総合展「CES 2023」が5日(現地時間)、当地の米ラスベガスコンベンションセンターなどを会場に開幕した。各社が見どころを展開するカンファレンスなどに並行して、リアル会場が始まった形だ。現場の写真とともに紹介する。
約3200社が出展し、3年ぶりにフルスペックでの対面開催。会場は初日から内外の来場者でにぎわっている。世界のエレクトロニクス各社をはじめ、近年のトレンドであるモビリティー関連で自動車やドローン各社も登場。ヘルステックやメタバース、半導体関連など、テクノロジーの最先端が披露されている。
日本からの主要各社のうち、パナソニックグループは、環境コンセプト「Panasonic GREEN IMPACT」を進める中、メインエントランスに再生可能エネルギーを生み出すペロブスカイト太陽電池で構成されたコンセプトツリーを初めて展示。ツリーには、葉っぱに見立てた7Wのペロブスカイト太陽電池1000枚を取り付け、エネルギーを生み出す木として人が集まるモニュメントとして展開する。
また、ヒートポンプ式温水床暖房システムも展示。家電では調理家電やドライヤー、ナノイーXなどのコンセプトモデルも出展している。
ソニーグループは、「人の心を動かし、エンタテインメントの可能性を広げる」をコンセプトに展開。うち、現実世界を立体的な空間映像で再現する「空間再現ディスプレイ」は、27型プロトタイプを初公開。関心を集めている。
英国プレミアリーグのマンチェスター・シティ・フットボール・クラブと、現実世界と仮想空間を融合した次世代のオンラインファンコミュニティ実現に向けた実証実験を進めており、その最新の取り組みも展示。物・物体・空間の3D映像化・配信を即時に、かつ場所を選ばずコンパクトな機材で実現する新システムのプロトタイプも初披露した。可搬型ボリュメトリックシステムとして展開する。記者も現場で、その没入感やリアリティーを体感した。
TVS REGZAは、ミリ波レーダーセンシングシステムを搭載した大型テレビを参考出展した。業界で初めてのもの。レーダーで読み取った画面と人との距離に合わせ、最適な高画質環境を提供。会場では実機を用意し、人を検知している様子を実演した。
京セラSLDレーザーは、世界初のレーザーライトティッカーヘッドライトモジュール暗視、センシング用の高輝度白色・赤外線デュアル照明を採用した自動車向けアプリケーションを披露。歩行者や霧、煙の多い道路の暗視カメラの視認性を高める。ブースではこのシステムを使い、暗室内で直視しても見えないマネキンをカメラを通じて見せる実演をする。
世界のサプライチェーンで存在感を増す半導体各社も、幅広く訴求する。
(9日以降の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)