2023.01.18 【情報通信総合特集】アシスト 大塚辰男社長

「カスタマーサクセス」を推進へ

 2024年度に売上高420億円を目指した中期経営計画「超サポ-2024」は22年度で達成できる見通しとなった。前倒しして終了し、23年度から3年間の新中計「超サポ-25」に切り替えることとした。

 新中計は、当社の今後50年を支える経営基盤強化に向け、既存ビジネスの進化だけでなく社員教育、社内のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進などを軸に策定を進めている。

 好調な売り上げをけん引したのは「データベース」だ。取り扱いを始めて35年になるオラクルデータベースはクラウド移行支援も好評だ。顧客の要望を理解した上で対応している。このほか「運用システム」、ビジネスインテリジェンス(BI)などの「情報活用」、データ連携を中心にした「データインテグレーション(DI)」と合わせた柱の4分野はいずれも順調に伸びている。

 顧客を第一に考えることを掲げ、経営方針の中核に据えている「カスタマーサクセス」の取り組みも進んできた。注力しているCX(カスタマーエクスペリエンス=顧客経験価値)活動では、顧客支援に向けた営業フローを体系化した「A-ZOKU」を策定。22年に立ち上げたCX推進室でも「カスタマージャーニーマップ」をつくり、顧客のサイクルに合わせた対応を整理した。各部門で具体的な活動に落とし込んでいる。

 23年は新ビジネスの創出にも力を入れていく。BI、DIを中心としたアプリケーション開発に取り組みたい。これまでも展開してきたアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)に加え、SAP周辺ビジネスも注力していく。

 また、企業に存在する膨大なデータから目的の情報を探し出すインサイト検索エンジンの提供に向けた準備を進めている。クラウド経由でソフトを提供するSaaS型サービスとして展開したい。

 不足するデジタル人材の育成に向けては、25年に「アシストカレッジ」の開校を目指している。データベースやシステム運用は構築から運用まで総合支援が求められており、今後数年かけ人員を倍増させていきたい。