2023.02.03 基本給を最大17%アップ、TISが4月から新人事制度、社員の成長意欲喚起

 ITサービス大手のTISは3日、評価や報酬面などを全面的に刷新した人事制度を4月に導入すると発表した。2023年度の基本給を最大で17%引き上げる。社員に魅力的な報酬を提示することで、一人一人が自律的に行動し挑戦する意欲を喚起し、自社の競争力と成長力につなげたい考えだ。

 23年度の人材投資規模は約30億円。報酬制度では、基本給を平均で約6%引き上げる。特に事業をけん引する高度人材や未来を担う若手層に重点投資。4月に入社する大卒の初任給を、2万7000円増の25万円に引き上げる。

 基本給で評価による影響をやや抑えつつ、賞与で個人評価を反映する比率を高めるという「メリハリのある体系」とし、経済面でも安心して挑戦できるようにする。

 社員の自律的な行動を促すための評価制度も運用。事業部長などを含むマネジメント職を対象に、職務内容を明確化して最適な人材を配置する「ジョブ型」人事制度の考え方を取り入れる。

 世界的にデジタルトランスフォーメーション(DX)をめぐる人材の争奪戦が激化する中で同社は、今回の制度刷新や先行投資を、優秀な外部人材の獲得にもつなげたい考えだ。