2023.06.28 パナソニック コネクト、「自社特化AI」の試験運用へ 業務の生産性向上につなげる

AIアシスタントサービスを活用するパナソニック コネクトの社員(提供=同社)

 パナソニックホールディングス傘下でシステム開発を手掛けるパナソニック コネクトは28日、利用者の指示に基づいて文章や画像などを自動生成する「生成AI(人工知能)」の活用戦略を進化させると発表した。公開されている自社固有の情報を基に回答する「自社特化AI」を駆使する段階へと移行し、9月から全社員を対象に試験運用を始める。業務の効率化や高度化につながる取り組みに弾みをつけたい考えだ。

 同社は、生成AI「Chat(チャット)GPT」を手掛ける米オープンAIの大規模言語モデルをベースに自社向けに開発したAIアシスタントサービス「ConnectAI」を、国内全社員約1万3400人に展開している。今回、自社の公式情報も活用できるよう同サービスの機能を拡大し、試験運用に乗り出すことにした。

 具体的には9月から1カ月間、Webサイトの公開情報やニュースリリースなどの公式情報に基づいて回答できる生成AIを運用。さらにAIを生かす社員個人が回答結果の真偽を検証できるよう回答の引用元を併せて表示する機能も開発し、有効性を確かめる。情報漏えいに問題がないかといった点についても、検証したい考えだ。

 運用結果を踏まえて10月以降には、自社固有の社外秘情報を基に回答してくれるAIの活用を開始。顧客に対応するカスタマーサポートセンター業務の改善や効率化につなげることも目指す。
(後日、電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)