NTTデータは29日、利用者の指示に基づいて文章や画像などを自動生成する「生成AI（人工知能）」のグローバル展開を推進する体制を整えたと発表した。これを機に生成AIを主力のソフトウエア開発に生かし、システムを高度化する可能性を追求。次世代の開発プロセスを整備し、海外を含めた同社の社全員19万5000人が標準利用できるようにすることを目指す。

　同社は同日、生成AIをグローバルに推進する組織「Global Generative AI LAB」を設立した。先進技術を活用したビジネス創出を目指して世界６拠点に設けた「イノベーションセンタ」のメンバーが中心となって運営する。

　これを弾みに、生成AIの活用範囲をソフト開発領域の全般に拡大。システム開発の各工程にAIを応用するための検証を進め、開発案件に適用する。例えば、ユーザーの要求をAIで分析したり、既存のソースコードから設計情報を復元したりする。

　さらに同社は、社内規定や業務関連資料などの多様なデータを生成AIと安全に連携させて「根拠のある回答文」を作成するサービスを開発し、同日に提供を始めた。

　生成AIの活用時に回答の信頼性が重視される中、生成された回答文に回答根拠となったデータを明示する。テキストを短時間で高精度に読解できるAI「LITRON（リトロン）」を市場投入し蓄積してきたノウハウや技術を生かした。

　（後日、電波新聞／電波新聞デジタルで詳報します）