2023.07.03 パナソニック コネクト 顔認証で存在感、認証回数が30万回以上に
自治体の窓口業務を効率化するニーズに応える「本人確認用 顔認証カードリーダー開発キット」のデモンストレーション=3日、東京都中央区のパナソニック コネクト本社
パナソニックホールディングス傘下でシステム開発を手掛けるパナソニック コネクトは3日、本人確認が求められる空港やスタジアムなど幅広い業種や分野に同社の顔認証技術を活用したシステムを展開し、1日の認証回数が30万回以上に達成したことを明らかにした。これを弾みに、本人確認の用途をさらに開拓したい考えだ。
同社の調べによると、顔認証の国内市場は増加基調にあり、2030年には約1260億円市場に成長する見通し。25年に市場で約3割を占める用途が本人確認で、認証システムの利用シーンが拡大している。同社の顔認証技術による認証回数は20年7月時点で約10万回で、その3倍以上に達した格好だ。
東京都中央区の同社本社で同日開かれたプレスセミナーで、顔認証技術を生かした最新事例を報道陣に公開。例えば、顔認証による本人確認と免税資格確認で商品を受け取れる自動販売機を披露した。インバウンド(訪日外国人旅行者)にとって利便性の高い空港や駅などを中心に導入先が広がっているという。
自治体窓口などで行う本人確認業務を効率化するニーズが高まる中、マイナンバーカードなどの本人確認書類に記録する顔画像とカメラ画像を比べて本人かどうかを認証する「本人確認用 顔認証カードリーダー開発キット」も紹介した。