2023.08.30 NECプラットフォームズ掛川新工場が本格稼働 ローカル5Gでロボ制御 生産効率30%向上
NECプラットフォームズの新工場で、製品を運ぶために自律走行ロボット=29日、静岡県掛川市
NECグループのNECプラットフォームズが、通信関連機器の主力工場である掛川事業所(静岡県掛川市)に建設した新工場が本格稼働を始めた。高速通信規格5Gをエリア限定で使うローカル5Gをグループで初めて現場に本格導入し、複数台の自律走行ロボットを同時に制御して製品や部品を運搬する最先端のスマート工場。製造工程の自動化・高度化で生産効率は30%向上する見込みだ。
新工場は地上4階建てで延べ床面積1万5632平方メートル。企業や家庭向けの5Gルーターや無線LAN製品などを年間約300万台製造する。高速低遅延のローカル5Gによる通信環境を構築し、物の搬送にカメラ映像データから自分の位置を推定する技術で自律的に走行する搬送ロボットを17台導入した。ICカードと顔認証を組み合わせて人の入退出管理を徹底したほか、セキュリティー機器によってサイバー攻撃への対応も高めた「セキュア生産」を取り入れた。
同社執行役員で工場責任者の石塚直美氏は「培ってきた現場力と先端技術を融合した新工場で国内生産体制を強化したい」と話した。
(8月31日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)