2023.09.27 ミネベアミツミ、異例の子ども向けミュージアム 次代育成、ブランディングにも

ミュージアムのエントランス

 電子部品メーカーも縁の下の力持ちから、主舞台へー。ベアリングやアナログ半導体などで知られるミネベアミツミが、東京・汐留の東京本部のビル(クロステックガーデン)に、「クロステックミュージアム」を完成させ、プレス向けの内覧会が27日、開かれた。STEM教育を含め、次世代の若者・子どもたちに、モノづくりへの興味と関心を抱いてもらう場としても積極活用する。ミュージアムは予約制。

 同ビルは汐留の高層ビル街の一角にあり、旧・日本通運本社。ミネベアミツミやグループ企業も入る拠点として今年、稼働を始め、ミュージアムの開設準備をかねて進めていた。都心にこの規模の企業ミュージアムが、しかも体験型で設けらるのは珍しい。

 ミュージアムはビル1階に設けられ、同社の製品とそれを支える超精密加工技術などを紹介。同時に、自然界の原理(摩擦、電気/電子、磁気、光/電波など)を体験・体感しながら楽しく見学できる構成になっている。社会科見学などの校外学習の場として活用してもらえるよう、港区をはじめ、さまざまな小学校に紹介するなど、積極的な誘致活動も続ける計画。

 貝沼由久会長兼CEOは「少子高齢化や、モノづくり離れが懸念され、技術立国としての輝きが失われることが懸念される中、本物の部品に直接触れ、身近に感じてもらう」と意欲を示した。

 同社は近年、女子ゴルフなどでもブランド浸透を図っており、貝沼会長は人材獲得の一環としても、こうした取り組みを進める考えを示した。

(28、29日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)