2020.03.09 旭化成エレ デジタルとアナログを分離 2チップ構成の高音質プレミアムオーディオDAC

 旭化成エレクトロニクス(AKM)は、プレミアムオーディオD/Aコンバータ(DAC)の新たなラインアップとして、デジタルとアナログをセパレートした2チップソリューションを開発した。従来はデジタル信号からアナログ信号への変換処理を1チップで行っていたが、今回、主なデジタル処理はプレミアムΔΣモジュレータ「AK4191」、アナログ処理はDAC「AK4498」にセパレートすることで、聴感上のSN比が向上。

 AK4498は既に量産ステータス、AK4191は今年第2四半期にエンジニアサンプリング出荷を予定。

 新製品は、アナログ処理とデジタル処理をICチップとして完全分離したことにより、デジタルノイズのアナログ信号への影響を最小限にとどめ、聴感上のS/N感を進化させることに成功。これら2製品をチップセットとして使用することで、従来のDACと同様に使用できる。

 また、デジタル処理におけるオーバーサンプリングレートは、これまでの8倍フィルタリング処理から256倍に大きくスペックアップ。信号に含まれているデジタルノイズ成分を高域まで発生させないようにしている。併せてデジタルフィルタの抑圧量が50デシベル上がっているため、デジタルノイズ成分も抑えられている。サンプルレートは32-1536キロヘルツ DSD1024(44.8メガヘルツ)対応。

 アナログDACのAK4498は、フラグシップDAC「AK4499」と同じ、電気的な余裕度と低域ノイズ特性を大幅に向上した自社オーディオ専用ICプロセスを採用している。

THD+Nはマイナス116デシベル、ダイナミックレンジ(DR)、S/Nは128デシベル。

アプリケーションはハイエンドオーディオ、アクティブスピーカ、CD/SACDプレヤー、ネットワークオーディオ、USB DAC。